シリコーンゴム
シリコーンゴム (Silicone Rubber, MQ, VMQ, PVMQ)
物理的には、シリコーンは石英に由来する元素であるシリコンをベースにしています。このクラスの合成エラストマーを作成するには、メチル・フェニル・ビニルなどのペンダント有機基をシリコン原子に結合させます。側鎖の異なる原子を追加して特性を大幅に変更することができます。シリコーンは、優れた耐熱性・耐オゾン性・コロナ耐性・非常に優れた誘電安定性、および多くのオイル・化学薬品・溶剤に対する耐性を備えています。そして、あらゆるエラストマーの中でも、シリコーンは低温で最高の柔軟性を備えています。しかし、引張強さが低く引裂き抵抗や耐摩耗性が低いなどの弱点もあります。
加硫方法
過酸化物硬化と白金硬化
標準のシリコーン化合物は通常、過酸化物硬化を用います。白金硬化化合物は、より優れた柔軟性と非常に低い揮発性物質を備えています。白金硬化シリコーンは通常、医療システムまたはその他の低揮発性を必要とする物質に適用されます。しかし、それらはクリーンルームで製造する必要があり、白金触媒のコストが高いため過酸化物硬化のものよりも高価です。
一般的な用途
- 21CFR177.2600で指定されている「ホワイトリスト」成分のみを使用して配合する場合、飲食品関連の用途でシールとして使用する事が出来ます。
- シリコーンは、飲料水用途で使用する場合、National Sanitation Foundation(NSF)による承認用に提出することができます。
- シリコーンは通常、ブーツ、オイルフィルターバルブ、ライトのガスケットなどの自動車システムで使用されます。
- シリコーン部品は、特にUSPクラスVIへの準拠が必要な医療システムで使用できます。
一般情報
推奨する使用温度環境
パフォーマンスを発揮できるシール媒体
- エンジンオイルとトランスミッションオイル(鉱油)
- 希釈塩溶液
- 適温の水
- 乾熱
- オゾン、耐候性
パフォーマンスを生かせないシール媒体
- 濃酸およびアルカリ
- 120°Cを超える蒸気
- 石油および燃料
- ケトン