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ニトリルゴム

ニトリルゴム (NBR)

ニトリルゴム(またNBRまたはBuna Nとして呼ばれます)は、石油ベースの燃料および潤滑剤に対する耐性を備え、比較的低価格であるため、最も一般的に使用されているシーリングエラストマーの1つです。ニトリルエラストマーは、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体です。ニトリル化合物には多くの一般的な派生品があります。

アクリロニトリル含有量

ポリマー鎖のアクリロニトリル(ACN)含有量は、18%から50%まで変化します。ACNの含有量が少ないと、低温特性は向上します。しかし、燃料と極性潤滑剤に対する耐性は低下します。ACNの含有量が多いと、低温特性は低下します。しかし、燃料と極性潤滑剤に対する耐性が向上します。標準NBRは通常、34%のACN含有量です。

加硫方法

硫黄硬化と過酸化物硬化

標準のニトリルは通常、硫黄硬化を用います。硫黄硬化化合物は、低温特性に優れていますが高温で硬化する傾向があります。過酸化物硬化ニトリルは、耐熱性が高く圧縮歪が低くなります。しかし、高価で処理がより困難です。

一般的な用途

  • ニトリルは、設置をさらに容易にしたり動的用途での摩擦を減らすために、内部潤滑が使用されます。
  • 21CFR177.2600で指定されている「ホワイトリスト」成分のみを使用して配合する場合、飲食品関連の用途でシールとして使用する事が出来ます。
  • ニトリルは、飲料水用途で使用する場合National Sanitation Foundation(NSF)による承認用に提出することができます。
  • ニトリルは、UL157に規定されている用途で使用する場合UL(Underwriters Laboratories)へ承認用に提出することもできます。
  • ニトリルゴムをポリ塩化ビニル(PVC)と組み合わせて、耐燃料性・耐オゾン性・耐候性のNBR-PVC混合物を作成することができます。

ブナS®はARLANXEOの登録商標です。

一般情報

ASTM D 1418 指定
NBR
標準的な色
ISO/DIN 1629 指定
NBR
硬度範囲
40-90 Shore A
ASTM D2000/SAE J 200コード
BF, BG, BK, CH
相対コスト

推奨する使用温度環境

標準材の低温
-40°C / -40°F
特殊化合物低温
-55°C / -67°F
標準材の高温
100°C / 212°F
特殊化合物高温
135°C / 275°F

パフォーマンスを発揮できるシール媒体

  • 石油ベースのオイルおよび燃料
  • 脂肪族炭化水素
  • 植物油
  • シリコーンオイルおよびグリース
  • エチレングリコール
  • 希酸
  • 100°C(212°F)までの水

パフォーマンスを生かせないシール媒体

  • 芳香族炭化水素
  • 自動車用ブレーキ液
  • 塩素化炭化水素
  • ケトン
  • エーテル
  • エステル
  • リン酸エステル油圧作動油
  • 強酸
  • オゾン/風化/日光